欧文で使用するフォネティックコード
皆さんのQSOを聞いていると初心者とベテランの区別がある程度判断できます。それは、交信中に使用するフォネティックコードをスムーズに使っているかどうかです。
アマチュア無線では、そんなに固いことを言わなくてもと思われがちですが、業務無線では大変なこととなります。
もともと航空無線ではInternational Civil Aviation Organization, ICAO(イカオ)という国際民間航空機関があります。
頻繁に行われる飛行機間での交信にイカオで制定したコードを使用します。私たちアマチュア無線で使うコードとは微妙に違うものですが、古くからやっておられるハムの間ではいまだに使用されている方も居られます。例えば、Aはアダムス、Bはベーカーという具合です。QSOでこのコードを聞くと懐かしく思います。
さて、ここでアマチュア無線で現在もっとも使用されてるものを列挙しておきます。出来れば交信中にはこれを使用して下さい。
和文通話表は前回にも記述してありますので同様に丸暗記でも構いません。我流のコードを使うことを避けて早いうちに慣れてください。きっと呼ばれる回数も増えるはずです。
○フォネティックコード
・アルファベット文字
「A」:Alfa(アルファ)前にアクセント
「B」:Bravo(ブラボー)スペイン語が語源ですが、素晴らしいという意味でNATO軍が頻繁に使用するのでこれにも採用されたのでは?そのまま発音します。
「C」:Charlie(チャーリー)男の子を表す用語です。前にアクセントを付ける。
「D」:Delta(デルタ)たぶんギリシャ語のデルタから採用しているのでは?と思います。発音は前を強くする。
「E」:Echo(エコー)こだまするエコーだと思いますが、先頭にアクセントを付ける。
「F」:Foxtrot(フォックストロット)ダンスで使用する用語から来ています。前にアクセント。
「G」:Golf(ゴルフ)前にアクセントを付ける。
「H」:Hotel(ホテル)後ろにアクセントを付けます。
「I」:India(インディア)先頭にアクセントを付けます。
「J」:Juliett(ジュリエット)女性の名前です。前にアクセントを付けて強く言う。
「K」:Kilo(キロ)前にアクセント。単位を表す用語。前にアクセント。
「L」:Lima(リマ)前にアクセントです。ペルーの首都リマからと思います。
「M」:Mike(マイク)ほぼ日本語通りに発音します
「N」:November(ノベンバー)真ん中にアクセントを付けます。
「O」:Oscar(オスカー)先頭にアクセント
「P」:Papa(パパ)後ろにアクセントを付けて強く発音します。
「Q」:Quebec(ケベック)カナダにある州のひとつで後ろにアクセント付けて強く言う
「R」:Romeo(ロミオ)前にアクセントで男性の名前
「S」:Sierra(シエラ)山脈を表すスペイン語ですが、アウトドアでは頻繁に使用されています。米国カリフォルニア州にある地名です。
発音が難しいのですが、正しくは真ん中のエを強く言います。
「T」:Tango(タンゴ)ダンスで使う用語
「U」:Uniform(ユニフォーム)制服のユニフォームですが、発音は先頭を強くします。
「V」:Victor(ヴィクター)米国の音響機器のブランドでかつては日本ビクターも存在していました。発音は前を強く言います。
「W」:Whiskey(ウイスキー)
「X」:X-Ray(エックスレイ)レントゲンのX線です。発音は先頭を強く。
「Y」:Yankee(ヤンキー)前にアクセントを付けてます。日本語のヤンキーは後ろにアクセントですが、これはイギリス軍が植民地アメリカ軍に対して使用した軽蔑用語で、当時の民謡でヤンキードゥードゥル もあります。意味はアメリカ軍隊はまぬけとなります。米国の国営放送の主題歌にも採用されており放送開始で流れます。
「Z」:Zulu(ズールー)米軍やNATO軍が使う用語で、Zulu Time = Greenwich Mean Time グリニッジ標準時の事です。特に発音は盛り上がり無く自然に流します。
これらのコードが組み立てられている基本は、発音した時の聞きやすさと皆が頻繁に使用している認知度です。
何度も繰り返し練習して自然に口から出るようにしたいものです。
当クラブが運用する社団局JA2ZRSは、
ジュリエット アルファ ツー ズールー ロミオ シエラ と発音します。
聞き慣れると、直ぐに相手のコールサインが分かるようになりますからご心配なく。